自分も和楽器の入ったバンドを経験するまであまり意識はしてなかったですが、現代の音楽は海外から伝わって来たものなんですよね。日本に元々あった音楽と言えば雅楽とか民謡なんですよ。つまり理論もスケールも海外から来たものなんです。しかし日本にも独特の音階が存在します。
でもあまり現代の音楽では使用されているのを聞いたことがありません。もちろん和楽器は音自体が「和」を感じますがそれでは面白くないですよね。今回は洋楽器でも「和」を感じるれる音階をいくつか紹介したいと思います。
和を感じる音階
- 乃木調子(ペンタトニックスケール)
- 平調子
- 秋風調子
- 半岩戸調子
1.乃木調子(ペンタトニックスケール)
乃木調子は所謂、ペンタトニックスケールです。よくあるじゃないかと思いますが音階名が違うだけで元々、日本にもあった音階です。この乃木調子でメロディーを作ると結構、和を感じることができるかと思います。この音階に限らずですが、和音階は鍵盤で笛系の音で弾けばより「和」を感じることができます。
2.平調子
平調子はナチュラルマイナースケールから4度と♭7度を抜いた音階になります。和音階は自分の感覚からすればどれも暗く感じになります。この独特の響きは音の跳躍かと思います。特に半音、長3度の2箇所がポイント(Key=Cmならレ、♭ミ、ソ、♭ラの部分)、もちろん下降時は長3度、半音の順。
なかなか使いづらいですがメロディーを作る時に上記の音の跳躍を意識して作れば平調子の良さが出るのではないでしょうか。
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3.秋風調子
秋風調子はドリアンスケールから4度と♭7度を抜いた音階になります。平調子の♭6度が6度になったものとも言えます。平調子と比べると6度のおかげでいくらか明るくなった感じです。音の跳躍の半音、長3度が「和」を感じる部分です。
やはりドリアンスケールと似たよう響きだと思います。ドリアンで「和」の感じを出したい時は秋風調子を使うのが良いでしょう。
4.半岩戸調子
半岩戸調子はフリジアンスケールから♭3度と♭6度を抜いた音階になります。3度を含まないのがポイントかと思いま(メジャーでもマイナーでもない)
なので半岩戸調子のメロディーに対してメジャーでもマイナーでもないコード(つまりsus4)をつけるとより「和」が感じる事ができるのではないでしょうか。自分はよくこの音階を使って作曲します。
「半」岩戸調子なのでもちろん岩戸調子もあります。こちらは半岩戸調子の5度を半音下げた音階です。ロンリアンスケール上にあるので○m7のコードの時に使用出来ます。
まとめ
上記の和音階は琴の調弦を元に音階にしたものです。ほとんどの音階がなぞるだけで「和」を感じる事が出来るかと思います。その特徴は音の跳躍で半音、長3度の部分。どの音階自体も暗くなかなか使い方が難しいところですが、知っていて損はないかと思います。
日本人なのに日本らしい音楽が出来ないのは悲しいことだと思います。どうしても音楽理論自体が海外から来たものだし、教える側もそれを元に教えるのでなかなか日本の音楽に目を向けることはないです。
日本に限った事ではないですが、母国には母国独自の音階などがあります。学校などで教える側もまず母国の音楽を教える事が必要ではないかと思います。
おまけ
昔、和音階を勉強した時に作った曲です。主にメロディーやアルペジオ、ソロに半岩戸調子を使用しています。なかなか洋楽器を使って「和」を表現する曲はないかと思います。和楽器を使った方が聞き手には伝わるのが早いでしょからね…。そこを洋楽器でやる事に自分は魅力を感じています。
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