音楽をもうCDプレーヤーで聞くことはほぼないと思います。自分もここ数年、CDプレーヤーで音楽を聞いた事がありません。オーディオマニアとかではない限り、大体の方がスマホに音楽を落として聞いているかと思います。2019年のCDシングル売上ランキングも○KBグループでほぼ上位10位は独占されています。
しかしこれはほとんどが音楽で売っているのではなくいわゆる「握手券」や特典で売っているので純粋な音楽を聴く為に買ってる売上ランキングかと言われると疑問が残ります…。
今はダウンロードで曲を販売したり、月額払いをすれば無制限に色々な曲が聞けるコンテンツなどもあり、CDの価値がどんどん下がってきています。有名な某アーティストもいずれCDは無くなるだろうとおっしゃってました。
ではCDはもう無価値なモノなのか…?自分はそうは思いません。今回はその辺を掘り下げて記事にしたいと思います。
音楽CDとハイレゾ音源
CDはコンパクトディスクの略称っていうのは誰もが知っていると思います。音をデジタル信号でディスクに書き込み、読み取りは赤外線レーザーをディスク当てることでデジタル信号を読み、アナログ信号に戻して音を出力します。
いわゆる音楽CDは最大収録時間が74分42秒であり、これはベートーヴェンの「第九」が丸々収まる時間となってます。録音できる周波数は44.1kHz。44.1kHzとはモノラルの場合で音楽はステレオですよね。なので半分の22.05kHzとなっており、人間の耳で聞こえる最大周波数は20kHzまでとなっているので十二分にCDで事足りるのです。
現在、ハイレゾ音源というCDよりも録音できる周波数が高い音源、すなわちCDよりもスペック的には音質が良いとされるモノがありますが、上記で書いた通り人間の耳では20kHzより上の音はひろえませんので果たして意味があるのか疑問ですね…。
また人間の耳も20歳から段々と高音がひろえなくなってきます。「モスキートーン」が大人には聞こえないのは段々と高音がひろえなくなってるから。また年寄りの方がジャズ好きが多いのはそういった理由からだそうです。
ハイレゾ音源はCDよりアナログからデジタル、デジタルからアナログに信号を変換するのがより滑らか(bit数が大きい)なので、変換する際のデータの損失が少なくなり音質が向上します。
しかしこれは机上の空論と言うべきかデータ上では確かに音質が高いと証明がされていますが、実際に自分が聞いてみた感じ個々の音が鮮明に聞こえている感じはしましたが、CDとさほど違いは感じませんでした。これくらいの差ならCDで良いのではないかと自分は思います。ハイレゾ音源にお金をかけるなら出力(スピーカーなど)にお金をかけた方が良いです。
○CDとハイレゾ音源まとめ
- CD
- コンパクトディスクの略称
- 最大収録時間が74分42秒
- 録音できる周波数が44.1kHz
(ステレオだと22.05kHz)
- ハイレゾ音源
- CDより録音できる周波数が高い
- CDよりデジアナ変換が滑らか
- スペック上、CDより音質は良い
- (個人的な意見ですが)CDとさほど音質は変わらない
- その他
- 人間の耳は20Hz~20kHzまでしか聞こえない
- 20歳以降、段々と高音が聞こえづらくなる
CDのメリット・デメリット
CDは上記で書いた通り、人間の耳で聞く限り十分な音質です。現在のダウンロード販売や月額支払いのストリーミング配信音楽はやはり音質はCDと比べると落ちます。MP3形式などはCDよりデータを削って販売、配信しています。データを削るとは主に人間の耳では段々と聞こえなくなる高音を削る事でデータを軽くします。
なので空気感や会場の反響が入ったクラシックやバンドのライブ版などは間違ってもデータ形式では買わない方が良いです。
CDは目に見えるモノとして扱うことができます。まぁ、もちろんモノなので壊れる事もありますがデータ形式だとデータが消えてしまったら無くなってしまいます。またCDにはジャケットや歌詞カードなどがついています。販売するにあたってアーティスト側も力を入れている場所なので、ファンとしては購入しておきたいところです。昨今ではCD販売限定のモノもありコレクター要素の高いモノとなっています。
マニアック路線の音楽はダウンロード販売やストリーミング配信ではなかなかないのでそういった場合はCDを購入する事になるでしょう。自分もストリーミング配信を試したことがありますが有名どころはあるのですが、自分の聞きたいアーティストはほとんどなかったですね…。
逆にデメリットとしてはCDを再生できるモノが少なくなっているところ…。CDプレーヤー自体無くなってきてるし、最近のノートPCとかにもディスクドライブがなかったりしますからね。仮にあったとしてもCD音源をPCに録音してさらに、スマホやプレーヤーに落とすのはなかなか面倒です。だったら最初からデータで買った方が利便性は高い。
CDはモノなのでかさばります。沢山のCDを持ってるとそれだけで場所を取るのも難点。またダウンロード販売と比べるとCDは価格が高い…。音質を考えれば当然ちゃ当然ですけどね。シングルをダウンロードで買うとCDの半額以下なので、そこまで音楽に興味がない人ならダウンロードorストリーミングの方が良いのでしょう。
アルバムはCDだと「正直この曲はあまり好きではないな…」っと思っても全曲入りのモノなので購入しなければならないですが、ダウンロードであれば1曲ごとに購入することが出来るのでそこはCDにとってはデメリットかなと思います。
○CDのメリット・デメリット
- メリット
- ダウンロード販売、ストリーミング配信と比べると音質は良い
- モノとして扱える(売ったり出来るなど)
- 音楽が消えることは無い
- ジャケットや歌詞カードなどが手に入る
(CD販売限定のモノが手に入る) - マニアックな音楽はダウンロードやストリーミングにはない
- デメリット
- 再生機器がなくなってきている
- CDからスマホなどにデータを落とすのが面倒臭い
- モノなのでかさばる
- ダウンロード販売、ストリーミング配信と比べるとCDは高価
- アルバムなどに入っている曲を個別に購入出来ない
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今後CDは…
やはり大物アーティスト達が言う様にCD販売自体はいずれ廃れて無くなるでしょう。CDを販売する会社からすれば音楽CDを販売するまでの過程をデータ販売に変えることにより簡略化でき、より早くよりコストも少なくて済みます。
ただ簡単には無くならないと自分は思っています。確かにデータのみの販売は販売会社からすればメリットしかありませんが、やはりアーティストのファンとしてはCDが欲しいですよね。個人的な主観ですがダウンロードやストリーミングで音楽を購入している人はそこまで音楽に対しての熱量がない方達だと思います。
アーティスト側からしてもCDという形で残った方が嬉しいし、形として残るのであれば作品を作る熱量も違ってくると思うんですよね…。昔、ちょっとだけプロとしてやっていた時、自分はそうでした。
アイドルの「握手券」の様にそのアーティストのファンはCDが欲しいのです。そのファンが一定数いる限りはCD自体は無くならないと自分は思っています。むしろそのファンがいなくりデータ販売のみになったら音楽自体がもう価値の無いモノになると自分は考えます。
CDに変わる音が形として残る新しい媒体が現れない限りはCDは無くなる事はないでしょう。
○今後CDは…まとめ (あくまで主観です)
- CD販売はいずれは無くなる
- データ販売に移行することで販売会社にはメリットしかない
- アーティストやそのファンからすれば音を形として持てるのでCDは価値のあるもの
- CD自体は音を形として持てる新しい媒体が出てこない限りは無くならない
まとめ
確かに音楽のデータ形式販売は利便性がCDより高く、ハイレゾ音源なるモノも出てきてCDよりも高音質な音楽が聞く事が出来ます。なので廃れていくのはある意味、時代の流れなのかも知れません。
批判的な意見になってしまいますが、大衆音楽を聞く分にはダウンロードやストリーミングで良いでしょう。売上ランキングを見ても音楽で売っているとは自分には思えません。そうではなく本当の音楽好きやよりマニアックな音楽を求める音楽ファンにはCDが必要です。
アーティストやそのファンからすればCDは物凄く価値のあるモノです。CDは音が形として残る事に意味があるモノだと自分は考えます。ですのでCDに変わる新しい媒体が出てくる事により無くなる分には自分も納得できます。
そういう方達がいる限り音を形で持てる媒体は必要です。現時点でそれが「CD」であるだけの話…。今後、音楽がデータのみでしか買えなくなってしまったならば、この国の「音楽」はもう終わりでしょう。そうならない事を願うばかりです。
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