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鍵盤 音楽理論

【音楽理論】スケール、どう覚える?

投稿日:2019年7月2日 更新日:

スケール、つまり音階ですが様々な名前の音階があります。名前が違うだけで音階自体は同じものなども存在します。そんなスケールですが中々、パッと頭の中に出てこないですよね。初見や即興、アドリブなどの時はすぐにスケールが出てこないと、ペンタトニックスケールに逃げがちになると思います(結構、あるあるだと思う^^;)

今回は教会旋法(チャーチモード)を中心にスケールの基本と、どうスケールを覚えるのが良いのかなどを紹介したいと思います。

教会旋法(チャーチモード)

良く音楽をやっていると「モード」という言葉を聞くことがあると思いますが、それが教会旋法(チャーチモード)の事です。聖歌などに使われていた事から教会旋法と名付けなれています。

この教会旋法ですが簡単に説明するとメジャースケールの事。「じゃー、メジャースケールじゃない」と思いますが、音階(スケール)と旋法(モード)は違います。音階は音の並びの事でそれに対して旋法には中心音という概念が設けられていて、どこを中心音にするかで旋法名が変わってきます。ですが使われている音自体は同じものなので「異名同音」スケールとなります。

目次

  1. 教会旋法名
  2. 使い方
  3. モードの探し方、覚え方

1.教会旋法名(Cメジャースケールの場合)

一つのメジャースケールで使われている音の数は7音なので、各音を中心音にした旋法名は7つです。

  • (C)アイオニアンスケール
    ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド
    (ドを中心音にしたスケール)
  • (D)ドリアンスケール
    レ ミ ファ ソ ラ  ド レ
    (レを中心音にしたスケール)
  • (E)フリジアンスケール
    ミ ファ ソ ラ シ ド レ ミ
    (ミを中心音にしたスケール)
  • (F)リディアンスケール
    ファ ソ ラ  ド レ ミ ファ
    (ファを中心音にしたスケール)
  • (G)ミクソリディアンスケール
    ソ ラ シ ド レ ミ ファ ソ
    (ソを中心音にしたスケール)
  • (A)エオリアンスケール
    ラ シ ド レ ミ ファ ソ ラ
    (ラを中心音にしたスケール)
  • (B)ロクリアンスケール
    シ  レ ミ ファ ソ ラ シ
    (シを中心音にしたスケール)

赤字はその旋法の響きを表す特徴的な音です。これを特性音(キャラクタリスティックノート)と言います。各メジャー、ナチュラルマイナースケールと違う部分です。この音を強調するとそのスケール独特の響きを得られるので、モードを使う時はこの音を絡めたフレーズを作る事になります。

2.使い方

例えば下記のコード進行があったとします。

・CM7-Am7-Dm7-G7

本来なら「CM7」はイオニアン、「Am7」はエオリアン、「Dm7」はドリアン、「G7」はミクソリディアンで弾けるのですべてのコードがCメジャースケールで弾けますよね。この旋法の選び方だとkey=Cの調性を重視した選び方です。なんて言うか、つまらない…。

「CM7」コードの構成音はド ミ ソ シですね。Cメジャースケール以外に「CM7」が取れるメジャースケールはなんでしょう?答えはGメジャースケールです。Gメジャースケールをドに中心音を持ってくるとCリディアンスケールになります。なので「CM7」でリディアンスケールが弾けるのです。

リディアンスケールで弾くとそこだけkey=Gということになります。つまり転調しているのです。旋法はコードに対していくつか選択出来ます。しかしkey以外の構成音のスケールで弾けば調性が曖昧になっていきます。さらにスケールとkeyの構成音の数が違ければ違う程、それだけ音が外れて行く訳です。ですので旋法の選択は重要です。

またkeyの構成音以外のスケールで弾くことをモーダルインターチェンジと言います。詳しくは下記の過去記事をご覧下さい。合わせて読めばコードとスケールの関係も少しわかるかと思います。

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3.モードの探し方、覚え方

「使い方」の項で書いた通り、コードがkey以外のメジャースケールのダイアトニックコードである場合、そのメジャースケールが使えます。ですが12key×7スケール=84スケールですから全て覚える大変です。

そこで探し方、覚え方の一例を下記に書いておきます(アイオニアンはメジャースケール、エオリアンはメジャースケールの平行調なので抜かします)

モードの探し方(中心音がCの場合)

  • ドリアンスケール
    コードルートから長2度下のメジャースケール
    (Cドリアン→B♭メジャー)
  • フリジアンスケール
    コードルートから長3度下のメジャースケール
    (Cフリジアン→A♭メジャー)
  • リディアンスケール
    コードルートから完全5度上のメジャースケール
    (Cリディアン→Gメジャー)
  • ミクソリディアンスケール
    コードルートから完全4度上のメジャースケール
    (Cミクソリディアン→Fメジャー)
  • ロクリアンスケール
    コードルートから短2度上(半音上)のメジャースケール
    (Cロクリアン→C#メジャー)

この覚え方なら12のメジャースケールを覚えるだけで、残りの72スケールは簡単に探し出せます。

教会旋法の3つ目の音と特性音を見てもらうとわかると思いますが、そこから拾えるコードが変わってきます。つまりそのモードから拾えるコードであればそのコードが鳴ってる時、そのモードが使えるという事です。まとめると下記に通りです。

コードタイプで使えるモード

  • ○M7:アイオニアン、リディアン
  • ○m7:ドリアン、フリジアン、エオリアン
  • ○7:ミクソリディアン
  • ○m7(♭5):ロクリアン

まとめ

モードの覚え方は上記の物は一例で例えば、5度圏の一つ右隣のメジャースケールがメジャーkeyならリディアン、マイナーkeyならドリアン、一つ左隣のメジャースケールがメジャーkeyならミクソリディアンでマイナーkeyならフリジアンです。自分が覚えやすい覚え方で覚えるのが一番良いと思います。パッと出てこないと意味がないですからね…。

スケールの選び方で調性を重視したり、逆に調性をあやふやにしたり出来ます。その辺の使い方は作る又は弾く側のセンスになってきます。そう、結局センスなんですよ…。あくまでこの記事で書いたことは基本で「こういう事できるよ」ってだけです。これをもとにどうモードを使うか、研究する事が大事なことだと思います。

理論は手段や方法である事を忘れない様にしましょう。

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